「チョコレートを送りたいので宛先を教えてほしい。」
というメールがD.L.から届いた。
こないだの会食中に、確かにそういう内容の会話をした。
時間も経っていたので私は半信半疑だったが、とりあえず送り先を書いて返信した。
3〜4日後、会社へ出勤して間もなく宅急便が届いた。
貼ってある伝票を見ると、なんとD.L.からだ。
送り主欄には住所も電話番号も書かれていない。
名前のところにただ「D.L.」とだけある。
その潔さにまず驚かされたが、荷物を開けてみてさらにビックリした。
あからさまな高級チョコレートが数種類、10箱以上詰まっている。
全てゴージャスな飾りのついた貴族仕様だ。
箱の裏を見ると「フランス製」などと書いてらっしゃる。
それらは丁寧にプチプチで包まれ、その上、保存方法を記した直筆の手紙付きときた。
発送伝票も手紙もD.L.の筆跡と違う気がしたが、こういう細かいところまで行き届いた心遣
いというのは素直にうれしい。
と同時に、私はD.L.の有言実行な姿勢にも感動した。
「電話する」「メールする」「今度メシ行こう」。
我々の世界では、やりもしない挨拶代わりの無責任な言葉がまかり通っている。
私は、D.L.からまた一ついい勉強をさせて頂いた。
